考慮すべき様々なリスク

近年、引き抜きによる転職が増えている一方、引き抜かれた人が全員次の職場で輝かしく活躍出来ているかと言うとそうではありません。
大手人材派遣会社が、引き抜きで次の職場に移った人の3年後を調査したところ、約3割の人が辞職していました。残りの7割の中にも退職を悩んでいる人がいる可能性を考えると、結構な割合と言えるでしょう。

辞職した理由の中で一番多かったのが人間関係です。引き抜きで入社する人がいると、凄い人が来ると社内で評判になることも少なくありません。
その結果、本来入社したばかりの人であれば仕方が無いミスや知識不足が、引き抜きなのに使えない、大したことが無いと言った低評価に繋がりやすくなってしまいます。

転職の中で有利と言われる引き抜きの人がこの状態なのだから、コネや資格が全く無い人の転職は更に厳しい状態にあるようです。基本的に企業は自社のカラーに染まる若い子を希望する傾向があるので、知識や経験が中途半端にある中年以降の人は特に職が見つからない現状です。
よって会社を変えるか否かを決断する時は、こうしたリスクを考慮してよく考えることが大切です。

しかし決断しないリスクと言うのもあります。今の会社で良いのかどうなのか、長い間考え続ける間に年齢は上がっていきます。
数ヶ月であれば良いですが、数年悩んだ末に会社を変えると決意した場合、今より就職が厳しくなる事は間違いありません。そのため、こうした全てのリスクを考慮して後悔することなく行動に移しましょう。